山の上で水が100度より低い温度で沸騰しやすい主な理由は何でしょうか?
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解説
水が沸騰するのは、水面から蒸発しようとする水蒸気の圧力(飽和水蒸気圧)と、まわりの気圧がつり合ったときです。地上の標準的な気圧である1013ヘクトパスカルではこのつり合いに達するのが100度ですが、標高が上がって気圧が下がると、より低い温度の水蒸気圧でもつり合いに達するため沸点が下がります。標高3776メートルの富士山山頂では気圧がおよそ600から660ヘクトパスカルまで下がり、水はおよそ86度から88度で沸騰することが、気圧の実測や計算によって確かめられています。この現象を空気中の酸素の増加で説明することはできません。標高が上がると空気そのものが薄くなり、酸素の濃度はむしろ低下します。水分子の重さも場所によって変わることはなく、山の上でも地上でも同じ質量のままです。重力についても、標高が数千メートル変化した程度では地球の重力の大きさはほとんど変わらず、沸点を10度近くも下げるような影響力は持ちません。明治時代には富士山頂で沸騰点を実測する調査が繰り返し行われ、気圧の低さがそのまま沸点の低さに直結することが古くから確かめられてきました。
出典: 高い山では平地よりお湯の沸く温度が低くなるという。富士山では何度で沸騰するのか。(レファレンス協同データベース、国立国会図書館)
情報確認日: 2026年7月31日